忘れない…2011年3月

三陸沖を震源とする大地震に端を発した今回の一連の大災害。
地震だけでも観測史上稀にみる大地震だったんだけど、
それに加えて、これも今までに経験したことがないほどの大津波、
そしてこれまた史上最大規模になりそうな原発事故…。

超大型地震によるダメージに加え、広範に渡って津波に洗われた
東北・北関東太平洋湾岸はそれだけでも復興に相当の時間と労力を
要すると思われるのに、加えてこの先おそらく数年、もしくは
それ以上の期間に渡って対応を迫られる原発事故と、まさに「壊滅的な打撃」。

今回の大災害(一般に東日本大災害などと呼ばれるけどまだ確定してない?)
の詳細は、今現在このエントリーを書いている3月31日時点で、
すでに詳細な内容がWikipediaに上がっている。
何年かして改めて情報がまとまった段階でもう一度確認したいと思うので
リンクはっとく。

2011年東北地方太平洋沖地震

以下、被災地からは遠く離れた大阪在住者の個人的に印象に残ってることや、
その当日のことなんかをまとめておきたくて、3月最終日の今日現在の気持ちと
合わせての防備録的なエントリーです。

3月11日、あの大地震があった当日、私は大阪市内の職場で仕事中だった。
立ったままで、左手を机に突いて、右手でマウスを操りながらノートPCの
画面に見入っていたんだけど、なんだか体が左に傾いでいく感覚を覚える。
あれれ…めまい?って思ったら、隣で一緒に仕事してた女の子から
「すいません、私、昨日の酔いがまだ残ってるかもしれません…
くらくらして気分悪いんですけど…。」
って言われて、あ、自分だけじゃないんだ、と気付いて天井からぶら下げてる
POPに目をやるとゆらゆらと揺れていた。
「違うわ、地震やでこれ!」「えーっ!」
という会話をしてから、ホントに長い間ゆ~らゆ~らという感じで
大きく左右に揺れ続けてた。どうだろうか、かなり長い時間だったと思う。
だってその間に結構な会話を交わしてたから。
「酔ってたんじゃないんですねぇー」「うん、ほら、あのPOP揺れてるし」
「うわぁ、ほんまやぁ!」「気持ち悪い揺れ方やなぁ、えっらいゆっくりやん」
「えー、まだ揺れてますよぉ…」「いつまで揺れんねやろ?」
「こわい、こわい、こわいぃ~」「止まらへんやん…」
と、思い出せるだけでもこれくらいの会話は交わしてた。

その後、あわててPCでニュース速報探して、それからあとはもう
刻々と変わるその情報に釘付けだった。
震源がなんとはるか遠方の東北沖だったこと、その揺れがこれだけ離れた大阪でも
体感するほどであったということは…
「これはえらいことになる…」って感じた。

私のツイッターの記録には、3月11日14時53分に第一声で
「すげー長い横ゆれだったけど、自信??」
と言うついーとが残ってる。
「地震」と「自信」の変換ミスも気づかないほど動転してたのがよく伺える(笑)。
地震発生が「14時46分ごろ日本の太平洋三陸沖」らしいので、
まさに地震発生「直後」のついーと。

なんだかその後は仕事しててもどよ~んとした感じで、家に帰っても
ニュースの特番つけっぱなしでその話題ぱっかりだった。
横浜に弟が一人暮らししてて東京で働いてるので、安否確認のメールを
送った(電話はたぶんつながらないだろうと思って)。
夜の8時20分過ぎに無事であること、自宅には今晩帰れないことの返事が来て、
ひとまず大変だろうけど無事だったことがわかって一安心した。

翌12日の土曜日も仕事だったんだけど、一日中Ustreamのニュース画面ばかり
見ていて正直仕事どころじゃなかった。

明けて13日の日曜日はお休みだったんだけど、やはり朝から情報ばかりを
追いかけてた。
ツイッター上も日常を感じさせるついーとは地震以降ぱったりとなくなってて、
災害関連の情報が怒涛のごとくTL上を流れていく。
その中で、堀江貴文さん @takapon_jp が「チームたかぽんのチャレンジ」として
JustGiving Japan で『CIVIC FORCE』への寄付をスタートされたのを見かけて、
取りあえず被災地への直接的な動きが一番早いらしいとのことなので微力ながら寄付する。
寄付手続き完了が午前7時前後、そのときには総額1000万を少し超えたくらいだったのが、
その日の午後1時過ぎには2000万円を超えるという、すさまじいスピードで寄付が
集まっていて感動したのを覚えてる。
ちなみに3月31日の今現在、堀江さんのチャレンジは総額7000万円を超えている。

チームたかぽんのチャレンジ

それ以降、なんだかんだとあって、普通に近い状態に気持ちが落ち着いてきたのは
3月20日過ぎくらいからかな…。
その間には3月13日にシャンソン歌手、峰大介さんのお誕生会にお招きいただいたり、
3月18日に真ん中のチビさんの小学校卒業式があったりしたんだけど、
「上の空」みたいな落ち着きのなさ、尻の座りの悪さみたいな感じを覚えながら…だった。

今現在被災地では、幹線道路や鉄道が驚異的な復旧を進めている。
でもそれ以外は犠牲者の確認作業も被災地各地の状況もなかなか思うように作業が
進まない状態が続いている。
原発の方も全く予断を許さない状態が継続中で、情報隠蔽だなんだと、何がホントで
何がデマで、誰が正しくて誰が嘘言ってるのかまったくわかりません状態…。
まだまだ落ち着くまでには相当かかりそうな感じ。

さて、今回の大災害で印象に残っていることは、日本人がもちろん全てではないけど、
災害発生以後、総じて冷静だったことと、非常にモラルが高かったこと。
世界各国の当初数日間の報道もその点に驚嘆する論調がほとんどだった。
何だか日本人としてすごく誇らしかったし、涙が出そうになった。
そして世界各国からの支援の申し出や様々なたくさんのメッセージ。
日本がこれだけ注目されていて、愛されているんだって、ホントにうれしかった。
それと、災害発生直後3、4日間の枝野官房長官の会見模様。
あの落ち着いた、真摯な受け答えを見ているだけで自身の落ち着きを取り戻した人も
少なからずいたのではないかと思う。
そしてスポーツ界の様々な動き。総じて素早いリアクションだったスポーツ各界には
好感を持つケースが多かったんだけど、日本代表VSJリーグ選抜という世紀の
チャリティーマッチを大成功に収めたサッカー界と、レギュラーシーズンの開幕問題で
ぐだぐだにもめ続けたプロ野球界とのコントラストがすごく印象に残った。

さてさて、今もってこれからどうなって行くのか…、もちろん最優先されるべきは今回の
被災地の復興に間違いないんだろうけど、その他、影響は全国規模に波及している。
今現在も計画停電を実施中で、この夏の電力供給が間違いなく不足するとされている
首都圏の状況、全国に波及した経済的な打撃からの復興、そして原発事故による
農産物・海産物、そのほか「日本ブランド」への風評被害…。
「水の安全神話」も放射性物質によって崩壊して全国的に拡大した買占め騒動…。
今の段階ではどのような形で落ち着いていくのか全くわからない。
少なくとも3月11日以前の日本に戻ることはあり得ない。
これからの日本のあるべき姿、目指す姿をみんなでしっかりと見定めて行かないと
いけないと思う。

さて、誰が(どこが)イニシアティブを握ってディレクションするのか?
この時期に全国的に統一地方選が実施されるのは果たして吉か凶か…。

これまでにも数々の奇跡を起こしてきた「日本」の底力を信じて…。
「BE STRONG!」 (message for JAPAN from Jon Bon Jovi via Facebook → http://ow.ly/4lz89)

最後に、今回の災害で尊い命を落とされた多数の皆様のご冥福を心よりお祈り申し上げます。
また、被災地の皆様の一刻も早い復興を心より願っております。