ポイントサービスでネットとTVがコラボ

福岡放送ら4社、テレビ番組と連動したポイント獲得サービスを試験的に開始

こういう取り組みは面白いと思う。今回は期間限定とのことだけど、
TVが一方通行のメディアから、うまくネットの双方向性を絡めて
尚且つマスメディアとしての影響力を活かしつつのキャンペーンというところでしょうか。

これまでにも番組内で視聴者へ向けて携帯でのアンケート参加ができるような
使われ方はされて来ていたけど、今回の一番のポイントは会員登録を
させて参加ユーザーへポイントとして還元するという仕組み。
TV番組って、視聴率という大きなくくりで判断するところが多くて、
こういった個々人をしっかりと囲い込むような「顧客囲い込み」は
あまり重きを置いていない、というか苦手だったように思われる。
今回はポイント付与が顧客囲い込みの大きなフックになる。

ネット上ではハナから双方向が前提なので、この囲い込みは得意中の得意の分野。
ただ、メディアとしてはTVほどのパワーがないので結構地味めな囲い込みの
プロモーションでコツコツと、という感じが主流だったんだけど、
そこをTVという強力なメディアとタッグを組むことで、ネット側も
大きな魅力があるコラボだと思う。

ネットマイルさんはネット上ポイントサービスの老舗中の老舗なので
今回の試みはとても興味深いなぁ。うまく行ったらそれこそヨコ展開して
全国で同様の取り組みが可能になる。
これまではネットを使う層だけが対象だった会員組織が一気に
TVのユーザー層まで拡大することになるので、これはすごいことだ。

TV局側もこれをうまく活用して、何だか大雑把な「視聴率」ではなく、
TVからのアクションにリアクションを返してくれる「有効視聴会員数」
みたいな指標でまとめ上げて広告スポンサーへ新企画の広告なんかを
提案できたらきっと面白いと思うんだけどなぁ。

今回のテストケースの結果を楽しみにしていますです。はい。

ネットと家電の融合が進む

これまでにも何度かエントリーしているTVとネットの境界がなくなるっていう話。
こういうニュースリリースが出るとあながち危惧のレベルではなく現実感が出てくる。

ネットサービス連携で進化する家電・情報機器–ネットにつながる家電・情報機器

メーカー側はやっぱりTVとネットの親和性にとっくに気が付いていて、
コンテンツ制作や配信を生業にしているTV局なんかよりよっぽどその辺の意識が
高いんだなぁと実感する。

今回のニュースリリースは別にTVに限定しての話ではなく、その他家電全般がその傾向にあるという流れになっているから、もちろんネットとの親和性やそれを活用した「情報機器化」する各種家電というのもどんどん増えるんだろうけど、やっぱり広告の世界を歩いてきた人間からすると、どうしてもネットとTVの境目がどんどんなくなる=広告宣伝費の流れが大きく変わる、ということを意味しているんだという認識になってしまう。

TV局って今のままだとホントに何度も何度も同じようなエントリーでしつこいようだけど、
存在価値・・・というか存在そのものが意味なくなってしまいますよーって感じ。
これは大変なことだと思うんだけどなぁ。ピンと来ないのかなぁ。

TVに限らず様々な家電がネットとの親和性を高めれば高めるほど、これも以前の
エントリーでも触れたけど、googleのような独占勝ち組のネット事業者がそのデータログを
一手に握ってまた新しい展開を生み出すような流れになりそうだなぁ・・・。

結局どんな業界でもそうだけど元締めになったもの勝ちになりそうな予感。